私にとって、公的な方面での今年最大の出来事は、
政府が目論んでいた「皇女」制度案を一先ず押し戻せたことだ。
これはタイミングが幸いした面も大きい。しかし、きちんとしたロジックを提出すれば、
現実の政治を動かすことが出来る。ご譲位を可能にする法整備の時に感じたことを、
この度も確認できた気がする(どちらの場合も、外側からは見えにくいが、
実は山尾志桜里衆院議員の存在が極めて大きな意味を持った)。
政府は国会を舐(な)めていたのではないか。国民も甘く見ていた。
立皇嗣の礼が終わって、特例法の附帯決議に応えて、
皇位の安定継承に向けた検討を、いよいよ本格的に開始しなければならない
局面を迎え、「皇女」案で事実上、“先延ばし”しようと企てていたのが、
いきなり惨めに躓(つまず)いた。
来年の“本番”を控えて、幸先(さいさき)の良いスタートだ。しかし、勿論(もちろん)、油断は禁物。
令和3年は、恐らくわが生涯で最も重大な1年になるだろう。
私的な領域での出来事としては、3月に初孫(わが長男の長女)が
生まれたこと。
8月に母が亡くなったこと。
これらが最も大きな出来事だった。
母は以前から、ひい孫が生まれるのを、本当に楽しみにしていた。
その母の存命中に、健やかにひい孫が生まれた報告が出来たことは、
有り難かった。しかし、新型コロナウイルス感染症のせいで、初めてのひい孫を母に
直接、会わせる機会を永遠に失った。
これは痛恨の極み。【高森明勅公式サイト】
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